ぼくたちのワールドカップ 2002
 おうち  ワールドカップがつまらない?
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6月29日

 どうやらワールドカップに対する僕の価値観が変わってきてしまったようだ。70年メキシコ大会から見続けているこの大会の最も面白いのは、世界最高レベルのサッカーを観戦できることであり、そのためベスト8、そしてセミファイナルあたりが最も楽しい観戦であった、はずである。しかし、前回フランス大会においては、僕自身(日本人)が始めて主役となり、始めて日本が参加するワールドカップというものを体験した。この時は、大会のゲームの質以上に日本代表に対しての思い入れが強く、3連敗で終わった後の決勝トーナメントは、正直言っておまけのようなものであったと記憶している。

また同時に世界のサポーターとの交流の楽しさを味わい、ワールドカップには観戦以外に、もっと面白いことがたくさんある、ということを知ったのもこのフランス大会であった。

 さて今回のホストとしてのワールドカップ。決勝を前にしての僕の思いは以下のような感じである。

 まず何よりも世界の愉快な連中が日に日に離日してしまうことが悲しくて仕方がない。

 開幕戦前に「くそったれ!カメルーン」というきれいな(笑)ニホンゴを教えてあげたアイリッシュ夫婦、仙台で祝杯をあげたスウェーデングループ、大分で大騒ぎしたメヒコ多数、東京駅でフェイスペイントの道具を贈呈したイングランド夫婦・・・、その他たくさんのとてもフレンドリーでサッカーを愛しているサポーター達のほとんどは既に日本にいない。あのサポーター博覧会のような喧騒、カオスをかもし出していた東京駅や六本木も今では日常の姿に戻っている。まさに祭りの後のさみしく悲しい気持ちである。

 しかし本来ならば、それらのマイナスの気持ちを払拭させるほど、残った少ない国同士のトーナメント戦は白熱し、サポーターの少なくなったさみしさを熱戦でカヴァーするのがワールドカップのはずである。しかし、今回の大会は・・・。

 もちろん日本代表がベスト16に残れたのはうれしい。また16で敗れたのは悔しい。でもそうでなくて、応援するとかしないとかじゃなくて、ゲーム自体に見入る、感動するというゲーム、すなわちサッカーの楽しさを満喫させてくれるゲームが特にトーナメント以降極端に少ないと思うのだ。何故そうなのか?

 ひとつは極東の気候というものに各国が必要以上に慎重になってしまい、いわば無理をせず安全なサッカーをしたからではないだろうか。しかしこれも確かにひとつの要因ではありそうだが、本当に力が拮抗していたら天候なんかに関係なく素晴らしいゲームができるはず。94年USA大会のブラジルvsUSAやイタリアvsブルガリアなんかがまさにそれであろう。
※ちなみに「力」とはサッカーの実力のみならず、天候に慣れている、モチベーション等までを包括した「力」を言います。

 となると、やはりフランス、アルゼンチンを始めとする強豪が1次リーグで姿を消してしまったことが痛い。決勝Tにこの2チームとポルトガルが加わっていたら、それだけでも心躍る大会になったはずなのに残念だ。しかもそれに輪をかけた疑惑問題。こちらは本当に興ざめだった。
 ともかく決勝のブラジルvsドイツ。今大会で強豪同士がぶつかるのは、決勝Tになってからはブラジルvsイングランドに続いてやっと2戦目。最後の最後に感動できるゲームをやって欲しいなぁ。

・・・まあ、日本が4強になっていたら、そんなことも言っていないような気もするけどね・・・

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