カントクの寝言(ふろく)  上田西高校サッカー部Yくんへの書簡
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上田西高サッカー部 Yくんへ
こんにちは、Aと申します。僕は大学時代、スキー部でお父さんの後輩だったものです。(って言っても44歳のオヤジです。)で、お父さんとのお付き合いはスキーを通じてなのですが、中学時代からサッカーをやっていて、今でも(一応)現役なため、スポーツの中ではサッカーが一番好きです。
そんなわけで、先輩のご子息の学校が選手権へ出るかも知れない、ということをお聞きし、アルウィンまではせ参じることとなりました。

上田西のゲームは準決、決勝と観戦させていただきました。まずはその感想を述べます。一言で言って、サブを含めて素晴らしいチームワークを所持しているチームですね。これはゲーム前の声の出し方、それからゲーム中の選手間の指示のしかたでわかりました。(特に4番のコーチングは素晴らしかった)

決勝は勝てたゲームでした。上田西が準決の前半で苦労したのは、10番のポジショニングだったのではないでしょうか?彼が後半いわゆる1.5列目に入ってから上田西の攻撃が安定しましたね。それから地球環境の方はDFの連携がいまいちでした。準決では5番のリベロが下がりすぎ、3DFの両ストッパーとの連携が悪く、その間にスルーパスをビシビシ通され、明科の20番に相当突破されていました。

そして決勝。上田西には9番、11番の素晴らしい2トップがいます。その2人のいずれかをサイドに開かせ、10番が起点、7番、8番がそのフォローというカタチをとり、DF裏に放り込めば相手守備は崩壊すると思っていました。が、さすが松本監督です。決勝では5番の下がりすぎを修正してきました。それでもゲームは上田西が攻勢だったと思います。惜しいチャンスも上田西が優っていました。でも勝負は時の運。しかたないですね。でも、それがサッカーなんだとも思います。

以上のとおり、僕の私観ではゲームおいては上田西が優勢だったと思います。その中で唯一地球環境が優っていたのは応援(サポート)だったような気がします。応援の人数そして統率は完全に上田西が優っていました。しかしこんな場面がありました。地球環境の選手がピッチで倒れ、上田西がピッチ外へボールを出す、地球環境はそのボールを返す、サッカーではよくみられる場面ですが、この場面で拍手が出たのは残念ながら地球環境の応援席のみでした。また後半36分、10番が同点シュートを決めた時、上田西応援席で思わず立ち上がって拍手をしていたのはなんと僕ら夫婦と数人だけでした。
また、ゲーム後、地球環境のGKのお父さんとお話しましたが、なんと宮崎から12時間かけてクルマで来たそうです。応援に来ている一人一人の「熱さ」が少しだけ地球環境のほうが上だったかな?と感じます。

誤解していただきたくないのは僕は上田西の応援がダメだったと言っているのではありません。ただ選手のY君として感じていただきたいのは、サッカーは選手(もしくはチーム)だけで戦っているのではなく、サポーターの声も少ないながらも勝負に左右する、それがサッカーだということです。その意味ではあの寒い中、応援してくれた上田西の父兄のみなさんには多いに感謝すべきと思います。

さて決勝から話題を変え、Y君の今後についてです。これから進学、就職、結婚と多分今まで以上にいろんなことが人生には待ち構えていると思います。その今後の人生において、サッカー好きのオヤジからのいくつかのお願いがあります。

◆サッカーを忘れないで下さい。
どんなチームでも良い(例えばJFA登録のない草サッカーでも良い)からサッカーを継続してください。多分Y君は高校生活で素晴らしい「仲間」を見つけたことと思います。チームのみんなは離れ離れになってしまいますが、新たなチームでサッカーをするってことは、また高校時代のような素晴らしい仲間を新規に作れるってことです。

◆生活の中にサッカーを!
サッカーと言ってもプレーのみではありません。前述の応援もしかり、また上田西がアルウィンのきれいな芝でサッカーができたのは、芝生管理者の相当な努力があったはずです。このように広義でサッカーを常に感じていてください。具体的には就職選択にサッカー関連の会社を選ぶとか、結婚はサッカー好きの女の子とするとか・・・。まちがいなく普段の生活が充実します。

◆Y君より下手な選手に愛を!
上田西のサッカーはまちがいなく競技であり、常に上を目指していたと思います。その中でY君自身もサブに甘んじてしまい、多分「もっとうまくなりたい」という気持ちが人一倍強かったのではないでしょうか?これは競技を行う選手に共通した気持ちであり、かつコーチ達も「上」を目指す指導はしっかり行います。しかしよく考えてみてください。Y君はインターハイに出場し、選手権の決勝まで行った高校の選手なんです。Y君より下手クソな選手は日本中に腐るほどいます。その中には50m走で10秒かかってしまうような運動能力のない人や障害者もいるでしょう。でもその人たちも含めてみんなサッカーが好きなのです。このような人たちのプレーに愛をもって接してください。何かの機会があればコーチをしてあげるのも良し、逆に相手をバカにしないで徹底的にやっつけるもよし、この両方とも愛だと思います。そうやって接していくことで、まちがいなくY君自身が成長するはずです。

以上長々と生意気なことを記載しました。サッカーバカオヤジのたわ言と笑いとばしてください。そして最後に2つ。
・機会があればウチのチームと対戦してください。(弱いよぉー)
・上京の機会があれば是非ウチにとまってください。
(70年メキシコ以降のワールドカップ、ドーハ以降の日本代表のVTR等たーくさんあります)

それでは失礼します。

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