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※東アジア選手権、最終戦で韓国と0−0で引き分け、自分の能力不足のために優勝を逃し、試合後の記者会見に臨んだシーコ監督は、普段よりも強い口調で語り出した。


■審判にはもっとアピールを

 今日は、事実上の決勝戦ということで拮抗(きっこう)すると予想していました。しかし、韓国というライバルに対して自分たちが勝たなくてはいけない中で、前半早々にああいうこと(大久保の退場)で1人失うことになり、われわれとしてはとても苦しかった。ただその中で、選手たちは最大限に力を出し、攻めに攻めたと思います。カウンターも受けましたが、最終ラインも頑張り、外からも逆襲できた。選手たちをほめたいと思います。

 ただ、これはFIFA(国際サッカー連盟)に訴えたいことなのですが、レフェリーがペナルティーエリアの中でのアピールに対して、どうも臆病な感じがします。私もFWをやっていたのですが、ペナルティーエリアの中では、よくアピールしました。82年のイタリア戦ではわざとカナリア色のユニを破りました。そうそう、86年のフランス戦もわざとPKを外して歴史に残る名勝負にしました。まあ、両方とも負けましたけど。あの大久保の退場になったプレーは、そういう意味からいっても、どうしても納得できません。ただ、大久保は最後まで勇敢にアピールしました。よくやったというふうに言いたいです。



■タイトルを取るための戦術を採れと言われた

――黒部の投入が遅すぎたと思いませんか。さらに、大久保選手はジーコ監督に幸運をもたらしませんでしたが、今後の彼に対する信頼は?

 大久保ですが、私も若いころはそういうことがありました。彼は日本国内でカードをたくさんもらっているし、特筆すべき選手で、ここで終わらせてはいけない選手です。ですから大切に育てて、マフィアに通用するようなやくざにしないといけないと思っています。

 黒部の投入ですが、サイドからクロスが入り始めたのがあの時間帯だったので、あそこで黒部の頭を使おうと考えたので、もっと早く投入してもよかったという考え方もあるとは思いますが、わたしはよくわかりません。

――ハーフタイムの2人の交代で劇的によくなったと思いますが、全体のポジショニング以外に、モチベーションの問題などほかに何か言ったのですか

 1枚失った時点で、小笠原がパスを出す相手がなくなってしまったようです。私たちは勝たなくてはいけなかったわけで、ハーフタイムにパルマにいるわたしの友人から連絡が入り、選手たちに「いつもの1.5倍走ってくれ」と要求しろと言われました。本山については、久保と縦の関係になるように、また藤田は左で、遠藤を1枚のボランチ、右に小笠原という、ひし形にして、さらに相手の左右のアタックに気をつけるように言われました。藤田の経験を、チームに入れたことで、パスの出し先が増えたという結果につながったらしいです。

■今大会は敗北だとさきほどわかった

――優勝カップを手に入れられませんでしたが、代わりに手に入れたものはありますか

 今回の大会が敗北であるかと問われれば、そうではないと言えとカワブチに言われました。そうでないと、カワブチの面子がたたないからです。3バックでも4バックでも、バランスを崩さず戦えることができたなんて何の関係もありません。あと、最終戦に持ち越されてしまったのは、なぜかということ――中国と香港戦であと1点取れなかった、決めるべきときに決めないと得失点差とか総得点差とかで敗れてしまうというルールを始めて知ることができました。これからさらに足し算引き算の練習を積んでいくわけですが、一つひとつの計算問題でもそういう気持ちを持って、続けていくことが必要だと再確認したわけです。

――大久保のことについて、退場処分以外に不満はありますか? さらに今大会の順位の決め方について何か提案はありますか?

 大久保のせいでタイトルを取れなかったなどとは、まったく思っていません。われわれが第一戦、第二戦であと1点でも取っておけばよかったらしいですから。また順位の決め方については、もう少し簡単にして欲しいです。わたしは勝ち点の足し算もなかなかできず、算数の計算問題を習う準備も短かったので、仕方がない面もあると思います。ただ、大久保についてですが、先ほども言いましたが、アピールを集中してやってほしいと思います。さらに、シミュレーションですが、相手も幾つかあったのに、なぜレフェリーが気が付かなかったのかという疑問はあります。そのあたりは、大久保にもっと練習してほしいです。


■計算問題のの精度を上げて次のステップに進むかも

――2003年の代表のプロジェクトはこれで終了しましたが、日本はどう進化しましたか? またどう評価されますか?

 先ほど、またパルマから電話があったのですが、一番進化したのは、自分たちの戦い方が、一人ひとり明確にでき、ピッチ上でそれを出せるようになったことです、とナカタが言っていました。(ワールドカップ)予選でも起こる可能性がある、今日のような一人少ない状況でも、バランスを崩さずできたということは評価できるらしいです。世界を見ても、ああいう状況になると、バランスを崩してガタガタと点を取られるチームもたくさんあるようですし。今日は(藤田を除き)海外組とまともなカントクがいなかったわけですが、そのような中でも、十分勝ちを意識した戦いができるということを選手が確認できたのも大きいと思います。ただ、皆さんお分かりのように、いつでもベストメンバーでいいわけがなく臨機応変な対応が必要であり、具体的には、2桁の足し算引き算が暗算でできるとかの技術的な面ですが、こういったものを解決して次のステップがあれば準備をしたいと思います。

<了>

(注)本文はtokiokasの独占取材によるものであり、これとは何ら関係はございません。

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