カントクの寝言  road to germany 第2章「日本代表プチ決別宣言」 (2004.4.1)
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■深い病巣

 単なるオヤジの戯言ではあるが、僕はメキシコ銅メダル以降ずっと日本代表を応援してきた。そのほとんどの期間は漆喰の闇であったし、横山ニッポンなんていう当時のJFLトップチームの読売クラブより「絶対に弱かった」代表であっても、常に勝てば嬉しかったし、負ければ悔しかった。つまり不満を持ちながらも、その時代の代表を指示してきた、言い換えれば監督を指示してきたわけだ。

 そんな僕がなんと2戦続けて、日本の勝利を願わなかったゲームが続いた。言うまでもなく、06年ドイツW杯予選のオマーン戦、そして昨晩のシンガポール戦である。特に昨晩においては、もし同点のまま終了すれば当然ジーコの責任問題が机上に上がるはず、さらに1次予選突破においてシンガポールは直接の敵とはなり得ない、つまり今回勝とうが引分けようが勝点を1ゲットしておけば、awayのオマーンで引分け以上で勝ち抜けという基準に大きな差はないわけで、ドローは格好のシナリオだった。よって藤田のゴールが決まった時、僕は落胆した。日本代表のゴールで落胆したのである。何故、僕の心はここまで歪んでしまったのだろう。当然その現況はジーコにある。

 さて2004年3月31日のシンガポール戦。ジーコは「圧倒的に攻めたが、最後(シュート)の精度が悪すぎた。」とコメントした。本当だろうか?圧倒的に攻めるとは、ボールポジッションであろう。そりゃ、個人スキルは圧倒的な差があった。当然ボールストップの技術にも差があり、日本は各選手がボール保持できた。さらに戦術的スキルの差もある。これで日本は常にトライアングルを形成し、ボール保持者からの受け手が必ず2人以上いた。だからパスが出る。これを繰り返せば、結果として確実に数的優位を形成できるわけで本来ならば”ド”フリーのシュートが何本もあっていいはずである。が、昨日のゴールは2点とも決してやさしいシュートではなく(マークがいた)、一方”ド”フリーだったのは、オフサイドになってしまった前半の高原のシュートくらいしか思い浮かばない。すなわち、「圧倒的に攻めたが、何故かゴール前ではフリーになれなかった。」というのが正しい見方である。では、何故フリーになれなかったか?

 ひとつは相対的なことで相手が専守防衛だったことであり、これは今後も含めてどのゲームでも起きると想定でき得る現象である。そして日本の課題はこのブ厚い守備をどう壊すかにかかってくるのだが、これが全くできていない。その理由はパス&ムーブが2回以上続かないからである。磐田のサッカーを見て欲しい。時折サイドチェンジを混ぜながら、相手陣内では必ず2タッチ以下でボールを回す、回すということは当然回す相手がいる(トライアングルが形成されている)ということだ。これを繰り返せば、結果として数的優位が作れフリーでシュートが打てるのだ。磐田での藤田のゴールなんかは、このカタチから生まれたものが多い。

 では何故磐田の出来るパス&ムーブが日本代表はできないのであろうか。答えは簡単でトライアングルを常に形成する「体力」と、約束事の集大成「連携」がないからである。何故この2つがないか、それは今の日本代表がチームではないからに他ならない。


■ジーコの対策

 ところでここで少し話題を変え、今回のシンガポール遠征において戦前に日本チームが懸念された問題を少し列挙してみよう。
1)ピッチもしくはボールの違いによる戸惑い
2)シンガポールの暑さ対策
3)海外組の体調
4)チームの”ゆるさ”

 まず1)はawayならばどこでもある現象であり、大きな問題ではない。UAE(アテネ五輪予選)ではこれと同義な問題として集団下痢があったが、いずれにしてもコーチが先乗り等の対策をして情報を充分につかんでおけばよいだけだ。問題は2)以下である。結果として、暑さ対策はできていなくてJの選手も含め後半足は止まった。その中でも3)である海外組のストップ度は顕著であった。さらに我々ファンが薄々感じていた”ゆるさ”は中田のゲーム後のインタビューで証左された。すなわちジーコは努力したか否かは知らないが、上記懸念案件に対し、何ひとつ解決できていなかったのである。これが1国の代表チームを預る監督の仕事であろうか。

 もしも僕が監督だったら上記懸念につき以下の対策をうつ。
a)海外組は召集しない。
b)合宿は最初からシンガポールでやる。
 このふたつだ。まず相手が弱小であることは事実であり、J選手だけで充分勝てる。但しW杯予選という大事なゲームであることも事実。海外組を呼ばないのは、その大事なゲームに呼ばないということで所属チームに貸しをつくることになる。その貸しを本当に大事なゲームで返してもらえばいい。次にb)は当然暑さ対策。但し3/27のナビスコに代表選手は出場しないという決め事があるからこそのこの処置。本来ならばナビスコにも出場させて、シンガポール入りは直前の29日としたろう。これもJに貸しを作るのと、さらに気候の異なる国に入る際に「3日後」が最悪の体調となるというスポーツ医学の常識を踏襲するだけである。また選考する選手は最初から18名のみ。これでモチベーションアップの効果促進とし、さらに少人数で連携を深める。これを実施することで4)の”ゆるさ”を克服する。以上、普通に考えれば普通すぎるくらいの常識論である。


■日本代表プチ決別宣言

 さて我々は就任当初より上記のような常識論を実施しなかったジーコに対して、世界のスーパースターだから我々には考えが及ばないようなことを考えているに違いない、と思いある意味擁護し、また信じてきた。しかしそれらの願望が単なる妄想であり、ジーコがチームを預るマネジメント能力がゼロであることはオマーン戦(実際には東アジア選手権の香港戦だろうが)で衆目の一致することとなった。然るに、ジーコの解雇は本年2月(もしくは昨年末)より強い希望となって表面化してきたのである。しかしJFAは、このままではドイツへの道が閉ざされることが明白でありながら、未だにジーコを信じているのかわからないが、きっとアジアカップまで結論を出さないだろう。となれば、彼らの決断を良い方向(=ジーコ解雇)に促進するためにも、6月9日のインド戦に日本代表は引分けという醜態をさらして欲しい。さらにそんな醜態を見るためにカネを払いたくはない。だから僕は当日会場へは行かない。とは言え、当然日本代表のドイツでの素晴らしい戦い観たい気も多分にある。

 そこでジーコ解雇のための「日本代表プチ決別宣言」なんである。

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