カントクの寝言  VIPりしたな、もう・・・。 (2004.7.31)
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■チケットがない・・・・・

 それは7月27日(火)晩の我が家での夫婦の会話。
「おい、金曜日のチケット、どこにしまってある?」
「いつもの所にたてかけてあるでしょ。」
「ねぇーよ。」
「ありますよ。ちゃんと探しなさいよ。」
「ねぇーよ、ぴあの袋ごとねぇーよ。」
「・・・・・・・・・」
それから1時間、我が家では7月30日の壮行試合(国立)チケットの探索が始まった。

 そしてチケットは見つからなかった。

 どうも、ぴあの袋にこのゲームとセルビア・モンテネグロ戦のチケットを一緒に入れておいたのだが、セルビア・モンテネグロ戦時にトモコさんがぴあの袋ごと横国に持っていき、袋に入っていた「紙」は領収書だと勘違いして捨ててしまったらしい。こりゃ、久々にカンペキにトモコさんのミステイク。とは言え、今更同じ金を出して、持っていたチケットを2重に購入するのもバカらしいし、オイラはあっさり観戦をあきらめたのである。尚、何故オイラが烈火のごとく怒らなかったかというと、ひとつは観戦しなくてもあきらめのつくゲームだったから、もうひとつは、以前ナビスコ決勝(横浜FMvsジュビロ磐田)のチケットがありながら、オイラが前日大酒を飲んで強度の二日酔いで行けなかった、という前科があったから、である。

 しかし、この重大なミステイクに対し、オイラがあっさりしていたことが、トモコさんにとっては返って不気味だったのか、彼女は翌日さっそく行動を開始した。そして彼女の取引先の某会社より招待券を2枚ゲットしてきた。立派な嫁である。

 と、ここまではフツーのハナシ。


■偶然の産物、失敗は成功の素、いや柳の下のどじょう???

 その招待券は木曜日に手元に届いたが、C1だと聞いていたので特に手にとって確かめもしていなかった。というのも、実はオイラは招待券という種類のチケットで観戦したことが過去にも数回ある。招待券とは、スポンサーやJFAに割り当てられたチケットであり、決して「ただ券」ではない、というのが通常のシステムで、すなわち招待券という種類のチケットも普通に売買されているのである。当然、席も「普通」のC1やC2、もちろんC3もC4もある。

 しかし、何となく眠れなかった木曜の晩、オイラはおもむろにチケットを取り出し、席番号をながめてみた。そこには「5番入口 V1列・・・」と記載してあった。
 ウン?V列?国立には何百回とは言わないまでも、何十回と通っているオイラにとって、国立の席はほぼアタマに入っている。5番入口、あード真ん中だな、と理解する。しかし、本来ならばその後に続く、「前段」「後段」の区別がない、しかもV列。V列なんて後ろの席は、たしかメインスタンドにはなかったはず。あわてて、ぴあマップをみるが、やはりそんな列はない。

 スワ、偽物・・・・・、んなわけはない、出所はしっかりしているのだから。では、何?ありゃ、ひょっとして”V”って”VIP”の”V”?、しかし、それを確かめる術は国立に行くしかなく、オイラは緊張の一夜を明かしたのである。


■カワブチさんが・・・。

 金曜日のシゴトを16:00頃に切り上げ国立に向っている途中にトモコさんから携帯に留守TELが入った。
「今、到着しました。やはり青いシートの席です。入口に川淵さんが立っていて、ちょっと入りにくいです。」
 やはり・・・。そして、やばい・・・。

 実はオイラは某団体の関係で川淵氏や平田氏とも面識がある。しかし、(少しかっこいいが)サッカー応援は、あくまで在野のいちサポーターという位置付けを自分で律しており、彼らから恩恵を受ける気持ちはさらさらない、そうでなければ「対等」な立場で話ができなくなるからだ。だから、チケットは必ず自腹で購入する。そんな立場を自分で作っているからこそ、もしVIP席で彼らに遭遇し、「なんでここに座っているの?」と思われることが最もイヤであり、結果として冒頭のように悪いことをしたわけじゃないけど、それを説明するのも面倒くさいのである。というわけで、やばい・・・・・。

椅子番号、いきなり数字の1から始まる 何故か遊びに来たゴール裏の友人e

■会場入り

 そうは言っても、当然VIP席には興味がある。オイラは16:30すぎ、意を決して5番ゲートからVIP席に突入した。んが、まずVIP席への入口がわからない。ここかな?と思ったところには、金属の棒で柵がしてある。そして誰もいない。ままよ!とその柵を外し、中に入ろうとするとガートマンが出てきた。どうもガートマンはもともとその柵の所にいて、オイラの視界に入っていなかっただけのことらしい。で、入口が聞けると思いオイラ安心する。ガートマンが出てきて安心するって、いつもと全く逆じゃねーか、オイラ、一体何やってるんだ!

 「あのこの席なんですけど・・・」
チケットをガードマンに見せると、すんなり入れた。当たり前だ、VIP席なんだもんな、でもオイラの心臓はバクバクだった。そして身をかがめ、目立たないように自分の席に着席する。何故か汗がどぉーっと出る。既に座っているトモコさんは堂々としている、やはりオンナは強い。

VIPな住人A VIPな住人B

■いつの間にか堂々と。

 着席後、周囲の状況を把握する。すると、オイラの席はVIPの中でも庶民クラスの席であり、カワブチさんや(後から来た)小泉さんの席は、オイラの席のかなり後方であり、視線も交わらないであった。周囲は「なでしこ」の丸山選手のご家族とか、まあ要するにそういう感じの席であった。ということは、カワブチさんを始めとして、きっとやばい関係の人達とは会わないはずである。オイラはほっとして、静かに女子代表のゲームに没入していったのである。

 落ち着いてくると、周囲がよく見えてくる。たとえC1であれ、国立のギューギューの席でうろうろしている皆さんが、当然庶民に見えてくる。オイラ、肘掛付きの椅子にふんぞりかえって、下々の者どもの庶民席を哀れに思うようになる。ここまで来れば、既にオイラはVIP席の住人。「国立で観る時はいつもここさ。」というカオで堂々とし、なでしこ&U23に声援を送ったのである。

VIP席より下々の世界を眺める
記念撮影A 記念撮影B

■とは言いつつも・・・。

 やっぱし落ち着かないです。2度と来れないと思い記念に写真はたくさん撮ってきましたが、もうここはいいです。オイラには、やっぱしC3クラスが合ってます。

 最後に。
「ワタシ、またここがいいわぁー、また招待券もらってこようかしら。」
というトモコさん、あんたは強いです。

 

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