早速calcio biglietto(サッカーチケット）確保をめざす。地元のインフォメーションではチケットの売場及び販売時間がわかる、という事前情報をもっていたので早速尋ねるが、ここでは何もわからず。応対したおネイちゃんは本日Bologna - Milanのゲームがあること自体知らない。ホントにカルチョの国かいな！！

　ともかく競技場 Stadio Renato Dall'Ara（レナト ダッターラ）まで行くこととする。日本のマニュアル本には駅前から14番、20番、21番のどれかのバスで行くように書いてあるが、これが大嘘。駅前からは21番のバスしか出ていない。この14番のバスが後TOMMY家が最大の恐怖に遭遇するきっかけとなるが、この時点では当然知るよしもなし。

　21番のバスで"Stadio"下車。ここがRenatoDall'Araのtribuna(トリブーナ：メインスタンド側）である。ちなみにイタ〜リアのバスは思い切り不親切。バス中に路線図はないし次のバス停のアナウンスも案内もない。停留所に駅名もない。これでは地理不案内だと、どこで降りるかさっぱり不明。ともかく運転手にstadioを連発して降ろしてもらうようにする。

　さて下車しbiglietteria（ビリエッテリア：チケット売場）を探す。すぐに見つかるが閉店中。周辺のbar等で聞いてもオープン時間はわからない。どうもゲームによって、オープン時間が異なるようである。まあ、ゲーム開始は20:30、18:30頃にもう一度来れば良いか。と、思いあたりを散策する。

RenatoDall'Ara外観

　すると寄ってきました、ダフ屋さん。相手はこちらがジャポネと思いふっかけてくるのは歴然。まずはL120000とおっしゃる。ダフ屋のチケットをみるとcurva(クルウ゛ァ：ゴール裏、定価L30000）の席である。フランスでダフ屋交渉を鍛えたTOMMYさんを甘くみるんじゃないよ。断わると、早速L80000まで下げてくる。こちらはダフ屋から購入する気は全くない。とりあえず"I want tribuna."と言ってみる。と、tribunaはesaurito(売り切れ）だと言う。

　おかしい。確かにいい加減なダフ屋の言葉だが、セリエのしかもダービーのような特別なゲームでない限り売り切れは有り得ない、というのが日本で仕入れた僕の情報だった。しかも僕は彼らから見ればお金持ちのジャポネ。当然かなりの額をふっかけて、tribunaを売り込むと思っていたのに売り切れという。やはりおかしい。このゲームはそんなに人気のカードなのだろうか。

　もう１回ダフ屋と交渉。「じゃあdistinti(デスティンティ：バックスタンド側）は?」と聞くとL120000という。チケットを見るとdistinti laterali、つまり代表が国立で行う時のSA席（しかもバック）のような席だ。おそらく定価はL55000程度。つまり定価の2倍程度、そんなに高くない。さっきのcurvaの売値とはつじつまが合わないが、そこはダフ屋、相手をみて交渉しているようだ。

ダフ屋と交渉中の貴重？な１枚

　これはきっとtribuneもあるだろうと思い交渉ストップ。"I'm very poor."と言ってその場を立ち去る。そして街に戻りチケットの情報収集をBarやスポーツ店で行うこととする。ダフ屋がtribunaは売り切れと言っていたことに少し不安を持ちながら・・・。

21のバスで駅に戻りトトカルチョの案内の貼ってあるbar、本日のゲームポスターの貼ってある店（スポーツ店は探せなかった）で情報を仕入れることにトライ。

　内容は"Where can I get calcio biglietta?"とする。すると"esaurito"（売り切れ）の答えがかなり返ってくる。どうもBolognaにとってMilan戦は特別な試合のようだ。よくわからないが、イタリア語の雰囲気に自己解釈を多分に含め和訳（？）すると、
「おめーらジャポネにはわかんないだろーけどよ、ボローニャ子にとってミラノはうざってー街なんよ。電車ですぐの街なのにあいつらチャラチャラしやがってよー。あ〜ん？ミラン、何が100周年だよ。金ばっか使って選手買いばっかしやがって。オイラ、ボローニャ再生工場だゼ。選手への愛着度が違うよ。ともかくホームじゃまけないネ。スタジオをマンタンにして、ミラン野郎をケチョンケチョンにしてやるぜ。」
というところだろうか。

　ともかくチケット獲得はかなりやばい状況になったので作戦を立て直す。以下まとめると、

と決定し、早めにstadioへ向かうようにする。

Maggiore広場のネプチューンの噴水とBologna名物ポルティコ