Calcioの国から
この文章は、2000年2月にj−toto研究会主催のサッカーくじオンラインシュミレーションゲームにて成績上位となった賞品として、ご招待いただいたイタリアセリエA観戦旅行の観戦日記に、加筆・訂正を行ったものである。
第1回  第2回  第3回  第4回  第5回  第6回  第7回  第8回  戻る  HOME
distinti側のbiglietteriaに到着。事前情報では10分も並べばチケットは購入できるということだったが、これも大嘘。窓口は10個ほどあったが空いている窓口は1ヶ所のみ。そこに長蛇の列である。
 20分近く並んだ後いきなり窓口が閉まる。"esaurito(売り切れ)"である。しかたがない。ダフ屋さんのお世話になろうと気を引き締める。

 もちろん僕はお金持ちのジャポネーゼ。午前中より10倍程に増殖したダフ屋が僕に群がり始める。僕は何故か、この瞬間を望んでいたかのように気合が入る。

ダフ屋はみんなcurvaを持ってくる。僕は話しも聞かない。やっとdistntiのダフ屋がL120000。午前中と一緒である。しかし今回は午前と異なりこちらも真剣。値切りの勝負に入る。L100000、L80000と価格は下がる。しかし席が悪い(distnti laterail)。どうしても踏ん切りつかず交渉中断。
 そしてtribuna側に回ってみる。するとtribunaのチケットが売り切れた瞬間だった。失敗だった。イタリアではbiglietteriaによってチケット種類が変わる可能性がある、ということは事前に調べておいたはずなのに。
 こうなるとやはり席数の多いdistnti laterrailをGETするのが確率が高く、ボラれる価格も低いはず。そこでもう一度distnti側に戻る。

 さっきのダフ屋は見当たらず、また異なったダフ屋と交渉に入る。
 スタート値がL130000にアップしている。ああだこうだ言っているうちにL75000まで下がる。しかし僕は買わない。じゃあ買い値をかけ、とダフ屋が言うので"2 tickets L110000"と書く。つまり定価である。さすがにダフ屋はあきれていたが、こちらはチケットを売ってもらうのでなく買ってやる立場である。威風堂々、日本男子である!!

 ペースは日本にある。ここで一気呵成という感じで"Price down or good-bye."というと、遂に2枚L140000まで下げてきた。予定より1枚L5000 OVERだが交渉成立、チケットの連番を確かめて購入決定。ここで始めてニイちゃんにGrazieと一言。ニイちゃんは「しょうがねぇ」という顔をして金を受け取った。というわけでイタ公ダフ屋vs.日本サッカーバカの一戦は、Bologneというawayに関わらず日本の圧勝に終わった。(パチパチ・・・)

 それにしてもリラは良い。最後の攻防戦はL150000とL140000。このL10000差は円にすると600円程度(2枚分)。普通だと妥協してしまうが、L10000差はつい1万円差に勘違いしてしまうので粘れた。リラ、ばんざ〜い。

○Bologna-Milan
 ダフ屋に勝った?僕らはStadio Renato Dall'Araに入る。distinti側正面(国立の青山門の位置)から入るが、ボディチェックはジャポネだからかほとんどない。売店ではBolognaのレプリカやTシャツを販売しているが、なんとBolognaのユニホームを着たバッジオのTシャツを売っている。(L20000)
 また売店の隣でオッサンが、封筒に入った品物をL1400で売っていて地元民が買っている。イタリア語で「××いらんかぇ〜」と言っているので、何だかわからないが100円程度しかも人気商品ということで買ってみる。と、なんと袋の中身は発砲スチロールの板。観戦中尻の下に敷くもののようだ。せめてBolognaのロゴでも入っていれば、お土産になったのにただの板・・・。これには絶句。

 ともかく席を探して着席。riservato(リセルバート:指定席)でないcurvaは100%近い入り。しかし指定席はゲーム開始1時間前ということもあり20%前後か。ちょうど日本代表のゲームと似た感じのスタンド状況である。

開始1時間前と直前の同アングル写真、発煙筒はmillanサポ席

 ここRenato Dall'Araは、トラック付きの競技場で古い建物である。外観はBolognaの街を象徴するポルティコと同じ様な素材を使ったノスタルジア風。中は一見するとバックスタンド2階席がないくらいで、国立に似ている。しかしスタンドの傾斜が急で、かつトラックとスタンドの間が狭くサッカー観戦に支障はあまりない。シートはcurvaを除いて全て背もたれ付き単独シート。と、これも国立とは大違いである。しかし欧州特有なのか、このスタジオにもフランス同様時計がない。また電光掲示板はあるにはあるがカラーでなく、かつ選手の紹介や得点経過の掲示もでない。(多分ずっ〜と広告をしていたと思う)

ゲーム開始直前となると、スタンドはほぼフルの状態。90%はBolognaのサポーターであり、fuori casa(フォーリカーサ:アウェイ)のMilanサポはフランスW杯予選日韓戦の韓国サポが位置したのと同じような場所に、同じような人数がいるだけ。僕の席とはセンターサークルを挟んで対面となるため、その声援は全く聞こえない。
 Bolognaサポも声は出しているが、特に印象のある応援はしていない。これだとレッズvs.アントのほうが燃える。BolognaにとってホントにMilanは天敵なのか?そんな印象の中ゲームは始まる。

○ゲーム開始
 ともかく印象的なのはMilanの最終ラインの位置取り。攻撃時、Costacurtaがセンターラインあたりで位置し、他の選手はDFを含め全員攻撃、また相手の攻撃はほとんどボランチでカットし、自陣に敵を入れない。確かにコンパクトといえるのだが、一人抜かれたら
たちまちピンチになる陣形である。しかし1対1で絶対に抜かれない。サイドを走られてもDF陣がうまくカヴァーし、走られるだけで割らせなず未然にピンチを防ぐ。
 前半は0-1であったが完全にMilanのペースであった。
後半開始、Milanはすぐ0-3とする。"Game is over."。まさにそんな感じ。しかしMilanは攻撃の手をゆるめない。Gattusoが再三突破。Bolognaは声もない。
が、ここに落とし穴があった。何故ここまで攻めるのか?DFラインを高く保つのか?当然DFの運動量は落ち穴が空く。そこをBologna FW陣が突き破る。いつの間にか2-3。雰囲気は逆転も期待させるBolognaの攻撃であった。
 が、結局そのままゲームは終了。Bolognaサポも最後の反撃に満足したのか、拍手を送っていた。しかしSignoriがもう少しきれていたら、逆転は無理でも同点は充分可能なゲームだった。ホームおそるべし。まさにその感覚があてはまるゲームだった。

第1回  第2回  第3回  第4回  第5回  第6回  第7回  第8回  戻る  HOME
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送