Calcioの国から
この文章は、2000年2月にj−toto研究会主催のサッカーくじオンラインシュミレーションゲームにて成績上位となった賞品として、ご招待いただいたイタリアセリエA観戦旅行の観戦日記に、加筆・訂正を行ったものである。
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■2/13 Bologna〜Perugia
昨夜の恐怖が続いているようなまだ闇の中、僕らはベッドから抜け出しBologna駅へ向かう。
駅に着く頃、ようやく朝日が昇り始める。イタリアの太陽はバスと同様、ごゆっくりの様子である。

 7:30の列車でPerugiaへ帰る。Bologna駅で電車を待っていると、一緒にイタリア入りした3人組に遭遇する。彼らも昨日のゲームを観戦できたということで、まずはめでたし。

ところでこの3人、J-TOTOの評論家だそうだが、一言バカである。3人の子持ちながら家庭を省みず年間160試合の観戦をする中年のK氏、日産時代からの横浜ファンでサポーターの大将であるIクン、そして市原の元サポリーダーでこの後ベルガモにアタランタのゲームを観にいってしまうWクン。

いくらタダとは言え、会社を休んでフランスへ、そしてイタリアへ行く僕ら夫婦こそバカ丸出しだと思っていたが、上には上がいる。感心するやら、あきれるやら、ともかくサッカーバカに悪い奴はいない、これだけは断言できるような気がする。皆さん、今後ともよろしくネ。

約3時間の列車の旅を終え、お昼前にPerugiaでキープしてあったSangallo Palace Hotelへ戻る。
そのサッカーおバカたち、Wクンがいない!

 Sangallo Palaceに戻りフロントにいると、今晩Nakataが当ホテルに泊まるという話しを聞きつけた。なんでも、彼がPerugia移籍直後2週間ほど滞在していたホテルが、ここだということ。もしかしたら本人に会えるかも、でも写真撮ったら怒るだろうな〜。

 「無料旅行」の幸せモンが集合して、いよいよStadio Renato Curiへ向かう。

○Perugiaのこと、Nakataのこと
Perugia-Romaの観戦が決定し、NakataのRoma移籍が決定した時僕は楽しみと同時に不安を感じていた。
Perugiaの人達は、愛していたNakataの始めての「帰郷」をどのように迎えてくれるのだろうか?移籍が当たり前のカルチョの世界でも、例えば、フィオサポはいまだにバッジョを獲られたとユーベを憎んでいる。同じようなことが起こらないとは言えない。

またRomaにとってのNakataはどうなのか?確かに移籍第1戦は暖かく迎えられた、しかしその後のやや停滞したパフォーマンスや、Tottiとの相性がどのように思われているのか。
 もしNakataがそれなりのパフォーマンスしか発揮できない場合、両方のサポからブーイングが起こることはないだろうか。それと僕には「Nakata」を「日本人」に置き換えても考えていた。我々はPerugiaの街で暖かく迎えられる存在なのだろうかと。

○Stadio Renato Curi
そんな心配をよそに、我々一行を乗せたタクシーは10分程度でスタジオに到着する。スタジオは警官が多数待機して物々しい警戒体制。Romaサポが大挙して押しかけたそうだ。
 我々はospiteと呼ばれるRomaサポ席の付近でタクシーを降りる。多くのRomaサポがいるが日本人に過剰な反応は示さない。僕はスタジオの外側を1周しその外観を、そして両サポの様子を見ようと思った。

概観、スタジオは思った以上に貧弱である。poltrontina(メイン側)は屋根付きだが、他の部分は屋根なしの仮設スタンドのような造り。イメージは三ツ沢球技場のゴール裏を大きくした雰囲気だろうか。
但し日本のスタジアムと大きく異なるところは、外から階段を昇らずストレートにピッチの前(スタンド最下部)に入れ、そこが通路となり各々の席まで昇っていくシステムだ。これは効率が良い。つまりピッチと平面の最下部は通路で席がない。これは出入りが便利だし、ここに席があると当然見にくい席となる。
 このシステムは昨日のBolognaも同様であった。

スタンド最下部、ここが入り口でもある

 僕は続けてPerugia側のcurva方向へ歩いていった。こちらサイドも、日本人への反応はない。しかしPerugiaの売店には、7.Nakataのレプリカや8.Nakataの日本代表バッタもん(炎のユニ)が売っていた。

 どうも両サイドとも、Nakataや日本人とかの意識はあまりないようだ。僕は何となく安心、それでいてちょっと寂しいという複雑な感情を持った。そして売店でPerugiaとRomaの両方のマフラーを買った。なんかどっちも応援したい。そんな気がしていた。

 スタジオの中へ入る。昨日と異なりかなり厳重なボディチェック。荷物は全部点検され、ペットボトルの蓋はとられる。そして席を探しにスタンドの中へと歩いていった。

○Renato Curiの概要
14:00 スタンドで席を探しあてる。さすが招待席!メインの真中(poltrontina)で、よくTVで見たガウチの座る席のすぐ隣である。
しかし、他の席は外から見たのと同じ印象。poltrontina以外はコンクリートに番号が書いてあるだけ。これで指定席?という感じ。
 但し専用スタジオなのでとても見やすい。見やすさは磐田スタジアム並み。スタンドの傾斜も強く後ろからでもよく見える。ともかく僕は、「招待席」(もちろん背もたれ付椅子)に座り周辺を見回した。

curvaは両サイドとも満員。普段はaway側の半分がawayサポに割り当てられるが、今日はaway側の全てがRomaサポで埋っている。Romaサポは熱心なんだなぁ〜。天気もうららかでボンヤリとそんな事を思ってRoma側curvaを見ていた。

romaサイドのクルヴァ、開始1時間前


 その時だった、急に・・・。

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