◇そして帰国へ

　考えてみれば、日本では何でもない６月に一応管理職でもある会社員が５日も連続で有給をとるなんて無茶な話だ。でも無茶を通した分、オイラは絶対に楽しまなければいけないと思うし、またやや大袈裟だが、自分自身の成長のために人生の糧となるべきものを、このポルトガルで何か見つけなくてはいけないと思っていた。ただ旅の思い出は無形であり、その場で感じることとその後に感じることはやや異なるケースもあり、何回も振り返り、何回もその場の情景を思い出し、そして最後には糧にできるよう、それを目的のひとつとして、このような駄文を書き連ねている。

　とまあ、感傷に浸るのもまだ早いが遂に帰国の日を迎えてしまった。この日、portoの空港Francisco Sa Carneiroからparisに向けて飛ぶのは14:35の予定。よって昼間では時間があるので、最後のporto観光をしてきた。

　昨晩メシを食ったサン・ベント駅を通り越してドウロ川畔まで徒歩でゆっくり歩く。同行のＴちゃんがショートカットの道を選んだため、思いのほかPortoの庶民街なんかを散策できて楽しかった。エンリケ公爵の像の前で先に観光に行っていたおばさんコンビと合流し、川畔をのんびり散策。川向こうの建物は全てポートワイン工場だそうな、美味そう・・・。で、ひとしきりぶらぶらした後、一休みするためにカフェを探していたら、遂にバッタ屋を見つけたので、やっとお土産を仕入れる。最高の逸品はFC portoの集合写真入りカンピオーネユニかな。まあ恥ずかしくて街中では着れないけど。

◇空港で立ち飲み？

　12:00にホテルへ戻り、チェックアウト。えだっちは朝１番のバスでさよならしていたが、（とは言ってもparis→naritaは同じ便なのでまた会う）Ｔちゃんとはここでさよなら。彼はこれからバルセロナまでバスで行って、その後フランクフルトで３ヶ月のドイツ留学だ。頑張れよ、っていうか羨ましいよな、学生って、と少しの嫉妬を持ちながらタクシーで空港に向かった。

ポルトの空港でちょっとお遊び

　空港ではまた知人と遭遇、なんだかんだと話をしながらチェックインして免税店へ。ここでなおちゃんの驚くべく行動が始まる！portoといえばポートワイン。ここまでは誰でも知っているが、どの種類がうまいのかはさっぱりわからない。で、その空港免税店では試飲できるワインが数種類あるのだが、オイラ達の訪れた時間は試飲タイムではないらしく、ただ開封したワインが数種類陳列してあるだけだった。なおちゃんは、その陳列棚の裏側に回りゴソゴソ・・・、で、「あった」という声。

　なんとグラスを見つけてきたのだ。そして免税店店員にわからないように、６種類の試飲用ポートワインを全部飲んだ・・・。どうもfaroのオイラといい、飲食時の我が家系は「風林火山」のようである。

　話はここで終わらない。ポートワインの次は普通のワインと思い、グラスを持ったままワインの試飲ボトル置き場へ移動。で、ゴソゴソやっていると店員のお姉ちゃんが遂に気づき、こっちへ来る。オイラはやばい！と思ったが、なおちゃんは堂々としたもの。
「これ、試飲できますか〜。」等、愛想を振り撒き、結局普通のワインも５種類飲んだ。オイラ、結構酔っ払った。なおちゃん、恐るべし。


◇ビジネスクラ〜ス

　parisでトランジットして、遂に帰国。かなりさみしいのは事実だが、最後のお楽しみは初体験のビジネスクラス！以下、乗った時に書いた文章で臨場感をどうぞ。
　

　で、久しぶりにＰＣに向かっている今は、帰りの飛行機の中。しかもビジネスクラース！！これもなおちゃんのマイレージの恩恵なのではあるが、乗った瞬間はびびったね。隣には汚い格好をしながら、ビジネスクラスに慣れきっている若者が座っており、通路をはさんだ右側にはざーますコトバを使っているエセシロガネーゼ風の若奥様がおり・・・。オイラは椅子の動かし方ひとつにドキドキし、びびりまくりであった。でも、今、デナーが終了し、大吟醸を２本飲んだ後になって、気が大きくなったので、何でもこいって感じだ。何でも来いのついでに、今のオイラはビジネスクラスでＰＣにさわっているのだ。この風情はまさに一流エリートサラリーマンだ。かっこいいだろう。

　さて、せっかくのビジネスなんで、これからフルフラットシートで熟睡することとしよう。では庶民の皆さん、またあとで。

　ところで、ビジネスクラスってＰＣの電源まであるのね。そんなこと知らないから、重たいのでＡＣアダプターは他の荷物と一緒に預けてしまったよ。だから、充電が足りなければもう書けないかもしんないです。まとまりなくって悪りぃーな。


　というわけで、そのフルフラットシートで熟睡。気が付いたら成田だった。

　まだ終わんないよ。