カントクの寝言  最後のチャンピオンシップ (2004.12.18)
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■さえない演出

 選手入場、その時横国は照明を落とし真っ暗になった。

 オイオイ、弁当が食えないじゃないか!っていうのは冗談だが、前フリで暗くして選手入場時に明るくする仕掛けならば理解できるが、何で入場時が真っ暗なんだ。選手入場とは、サポーターが選手を決戦場に迎い入れ、さあ一緒に戦うぞ!という姿勢を示す最大でかつ神聖な局面だと思う。その大事な一瞬に、主役の一部であるサポーター席が真っ暗では、選手とサポーターの一体感がまったく表現できない。おかげでせっかくクラブが許可した横浜サポ側の紙ふぶきも、浦和側が多分新調したのだろう”GO TO ASIA”というダンマクも暗闇にさえなくはばたいていただけだった。そんなKick Off直前という最も高揚した時間にがっかりさせられてしまったオイラは、結局その気分のまま帰路に着くことになったのだ。

■ミス&ファール

 このゲームを一言で語ってしまえば、表題のとおりだったと思う。誤解してもらいたくないのは、オイラはこのゲームのレベルが低かったとは思っていない。逆にハイレベル(特に守備)がゆえに、(攻撃側に)ミスが生じ、勝負にこだわるがゆえのマリーシア的なファールが多かった。しかし、湯浅さんが語るようにダイナミックだとは全く感じなかったのだ。

 ダイナミックなサッカーとは、途切れのない流れるようなサッカーだと思う。しかし昨晩のゲームはミス&ファールで途切れることが多く、またこの途切れは両チームそしてサポーターの集中力をそぐ結果となり、01年の磐田vs鹿島のようなダイナミックさがなく、横浜で言えば95年のvs読売戦のような何とも言えない張り詰めた緊張感もなかったと感じる。ただ冒頭ハイレバルということを否定しなかったのは、それらのダイナミックなサッカー(いわば攻撃的コンセプト)を寸断する守備的コンセプトで非常に見るべきものがあったからだ。その部分を少し検証する。

■浦和のプレス、横浜のロングボール

 まず今シーズンの浦和の特徴は中盤のプレスからボールを奪い、エメルソンにつなげる早い攻撃だ。但し、中盤プレスを高めの位置で実践するにはDFの協力も当然必要であり、すなわちDFラインが高くなる。一方横浜は坂田、清水というスピードのある選手をFWに持つ。言い換えれば、久保のようにポストになれる(前線でボールを収められる)選手はいない。となれば、誰だってポゼッションは浦和で、横浜がカウンターという展開になると読むであろう。で、実際ゲームは想像通りの展開となった。

 しかし、その攻撃がうまくいかない。浦和の中盤カットからのエメルソンへの配球は、中澤、松田の見事なライン及びカヴァーリングで防御、一方横浜のロングボールは浦和中盤守備の統率によりバイタルエリア付近で未然に防ぐ。ただ残念だったのは横浜のFW陣。もっと前への気持ちを持って欲しかった。というのも、彼らのスピードがあれば、トゥーリオや内館ならば一瞬に抜けるはず、なのに1人で勝負するリスクを極力排除し、中途半端な位置(ペナ15m手前付近)でポスト的な動きをしていたことによると考えられる。もしここに久保やあんじょんふぁんがいたら・・・、と思うと、やはり攻撃部分においてのタレント不足は歪めなかった。

■サイドの攻防

 ハイレベルな話に戻そう。ドゥトラと山田、ハユマとアレックスのマッチアップも楽しかった。いずれも高いレベルで、かつ決定的な勝負はつかなかったが、驚いたのは浦和の両サイド。日本代表時と比較すると、山田は自信を持って対応し、アレックスは献身的な守備をする。これが代表でできれば、オマーンなんかにあんなに苦労しなかったのになぁ、と思ってしまった。また残念なことにハユマという選手をものさしに考えれば、どう考えてもアレックスのほうが服部よりは上だということがわかってしまった。嗚呼・・・。

■第2戦予想

 チャンピオンシップは今まで8回開催されて第1戦に勝利したチームが年間チャンピオンを逃したことは皆無だそうで、ならば横浜Fマリノスで決定!ってとこなんでしょうが。思うにこの第2戦は浦和の気持ち次第だと思う。もし最初から猛攻をしかけ、ともかく1点を早めにとるという気持ちでスタートしたら、それは横浜のカウンター餌食になる。たかが1点差、普通にサッカーすればとれる的な落ち着いた気持ちでスタートするに限る。そのためには当然守備を固めること。第1戦でよかった3DFはそのまま使うこと。ネネは危ない。もし攻撃力を期待してネネをスタメンに入れると、そこにほころびがある、とオイラは思うわけです。

 ところでオイラのチケットはどーなっているんでしょう・・・。

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