ぼくたちのワールドカップ 2002
 大阪  16強、それは自然に平然と 
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6月14日

◆バスが・・・
 
 6:00起床、6:20に宿を出発、睡眠時間は3時間程度だ。
しかし、このハードスケジュールの原因がワールドカップのせいと思うと、少しうれしい。そして8:00の飛行機に乗るため、別府北浜のリムジンバス乗り場へ向かう。しかし時間になってバスは来るが満席。臨時といった2台目、3台めも満席。ほんとうにバスに乗れるのだろうか?と思っていたところにタクシーが。1人2000円で空港まで行くという。ぼろい商売だが仕方ない。バス停で待っていた5人で乗る。空港には時間通り到着するが、今度は搭乗口に長蛇の列。チェックインは済んでいるので飛行機が飛ぶことはないというが、それにしてもお粗末な運営。結局飛行機は15分遅れで離陸した。

◆16強
 
 当然伊丹まではまたしても爆睡、それにしても乗り物でなんで僕はこんなに寝られるのだろう。トモコさんがびっくりしていた。伊丹から新大阪へ行き、ホテルに荷物を置き、長居へ向かう。それにしても、伊丹も新大阪も一応関西の玄関口のわりには、ワールドカップの雰囲気がゼロに等しい。道頓堀に飛び込むパフォーマンスができるなら、もっとホスピタリティを持てよ、と思うのは僕だけだろうか?
どうも大阪には前回のウクライナ戦といい、良い印象はない。そんなことを思いながら御堂筋線で長居に到着した。例のスタジアム前の公園は「青」一色。警官は早めの入場を促すが、中に入っても公式スポンサーのくだらないイベントしか見れないのは先刻承知で、多くの人は公園で時間をつぶしている。

 実は僕はこの日のためにあるパフォーマンスを考えていた。まず横浜の反省。アタマのてっぺんの日の丸は見えにくい、さらに黒髪(うなじ部分)に書いた「日本」はあまり目立たない。よって、アタマ全体を白にして後頭部に日の丸、うなじに「16強」と記載することとした。さっそく公園の片隅で作成に入る。すると埼玉や横浜と同様、ヘンテコな中年夫婦がほほに日の丸程度のやわなフェイスペイントとは異なるオブジェ(?)を、しかも自作で行っていることに対し、バカモノ達が集まってくる。やはりバカの周囲にはバカ達が集まるのだろう。当然みんな気の良い大バカモノ達だ。最近中味のない気取った若者が多い中、このようなバカモノ達はおじさんは大歓迎。赤や白のヘアスプレーを貸してあげる。そんなことをして騒いでいると、最初にヘアスプレーを貸してあげた若者がビール2本を差し入れしてくれた。日本の未来も明るいかもね。

◆立つな!

 トモコさん曰く「カンペキ」なアタマにして、14:30頃スタジアムへ向い、席につく。さすが朝日のサンクスプレゼント当選席だけあって、すぐ隣はHBSがおさえてある正真正銘の招待席である。長嶋一茂、テニスの松岡、ラルフ鈴木の日テレトリオから小宮悦子、川平滋英なんかが座っていた。尤も僕には何の興味もなく、彼らの写真を撮りに頻繁に通過する奴らがうざったいだけであった。

 15:30ゲーム開始。2列前のONOとNAKATAレプリカカップルがチャンスでもピンチでもないのに頻繁に立ち上がる。うざい!4年前リヨンで日本を応援するとか言って、立ち放しのカップルがいた。応援するのに座っていたら選手に失礼だそうだ。まあ。こんな偏差値の低い勘違い野郎はどこにでも存在するのである意味仕方がない。しかし、横浜ではこんなことがあった。ある人がスタジアム内の階段でころんで立ち上がれなくなった。その人をかいがいしく面倒を見て、かつ即周囲の人に警備の人間を呼ぶように指示した、すなわち普通の常識人がいた。こいつが立ち放しなのである。後ろの人に座るよう促されると、「座っていては良い場面が見れませんよ。」と言った。結局、注意をした人の座席が”たまたま”前列の最後列であったため、この輩と席を交換することで悶着は解決したが、もしその後ろにも席があったら、このオトコはどのようにしていたのか?

 以上、大きく言って2つの問題がある。立って見るのが当たり前、もしくは礼儀と信じている勘違い野郎がひとつ。もうひとつは、ゲームの流れをわからず自陣でボールを所持しただけで立ってしまう(興奮してしまう)サッカー初心者野郎。フランス予選あたりでのS席は、もちろん全員座って観戦していたし、興奮して立つ、おさまって座るのタイミングも阿吽の呼吸のように合っていた記憶がある。それが、いつの間にバラバラになってしまったのであろうか。しかも、勘違い野郎の大半は普通の常識人であることが、その状況をさらに絶望的にする。僕は横国でのJリーグ2階席がなんとなくなつかしくなってしまった。

◆16強達成!

 その瞬間を僕はとても冷静に迎えた。2−0という安心のスコアのせいもあったかもしれないが、ロシア戦に勝った時のような感激は全くなかったと言って良い。僕の中で16強は少しの不安はあったが、既にゲーム前から決まっていたようなものだった。そしてこのスコア。終わった瞬間の達成感は横浜とは全く異なっていた。それだけにうかれている周囲が少しだけバカらしく見えた。しかし16強になったのは事実。これはワールドカップで1勝もしたことのない日本にとって快挙に他ならない。ワールドカップで4戦目が戦える幸せ。僕は1人でそっと、その幸せを噛みしめた。

◆帰り

 横浜でロシアに勝利した時は、いつまでもニッポンコールが響き、ボランティアの人達とハイタッチを交わし、僕自身もまた周囲も感激で舞い上がってきた気がする。でもここ大阪では普通の親善ゲームが終了した時と同じ雰囲気、ボランティアは普通に「ありがとうございました」で見送り、観客は普通に帰路についた。別に僕自身が上記のようにややさめていたため、横浜の熱さを期待していたわけじゃないが、少し横浜がなつかしくなったのも事実。大阪と横浜、一体何が違うのだろうか?

 さて、ウクライナ戦で御堂筋線に乗るのはワールドカップ日本代表戦のチケットをゲットするより困難であると学習していた僕たちは公園の右側から抜けてJR長居駅に向かおうとした。するとそこには御堂筋線の改札口がある。あれ?また割り込みできちゃうの?割り込み出来ちゃった。しかし、事故で地下鉄は動いていなくて結局JR長居駅から天王寺に行った。電車は空いていた。

◆JOY JOY倶楽部

 長居を後にして僕はOさんの経営するスポーツバーJOY JOY倶楽部(以下JOYJOY)に向かった。途中、以前から申し込まれていた朝日新聞の取材等も受けたが、翌朝の新聞には掲載されていなかった。(たしかに日本の16強についてのコメントとしては勢いのないコメントをしたので、ボツになるのは当たり前かも知れないが、時間のない中で協力してやったのに掲載なしとはね。2度と朝日には協力してあげない)JOYJOYに到着したのは20:00頃。もちろんこれから行われる韓国vsポルトガルの観戦目的である。またJOYJOYは本当にサッカー好きな人達が集まっていて、とても心地よい雰囲気であった。

 さてゲーム。お店の大多数は、韓国とポルトガルの抜けを期待していたようだった。そのためポーランドが先制すると大歓声がわく。結果として韓国、ポルトガルはこのまま引き分ければ仲良く16強入りの予定であった。そこに朴智星のゴールが決まる。店内は唖然としていた。あの1点があってもなくても韓国の1位抜けは決定していた。そしてポルトガルが9人になってしまったとは言え、攻めの気持ちがないことも明白であった。要は、2位がポルトガルになるかUSAになるかの違いだけであり、さらに韓国には反米感情があった。なのに何故あそこで点をとるのだろう。僕にはこのチーム、国民性がまったく信じられなかった。

 この国にはリスペクトがない。自分さえよければそれでかまわない、という精神が根底に流れているのだろうか。これをキーワードにして見ていくと、いろんなことが見えてくる。それをいちいち列挙する気はないが、このワールドカップを転機として韓国という国そのものが世界の嫌われ者にならないことを祈るばかりである。

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